■大阪府堺市学童集団下痢症(STEC)の入院患者調査集計より



入院患者総計859例
(堺市:735例+堺市を除く大阪府下:124例の集計より)



★★★総入院患者総数(重複例を調整済):下記表の通り)★★★

 

 性   別
 堺  市  分
 堺市以外大阪府下分
 合  計 
  男   性
    354
     54
  408
  女   性
    381
     70
  451
 合   計
    735
     124
  859


以上の堺市患者の735例は、85施設に入院、各症例について、アンケート調査により戴いた回答を集計し詳細に検討を行っているが、今年もすでに3月中旬現在で、全国的にO−157(STEC)が散発的に69例(平成9年3月25日現在)が発生しており、直ちに役立つ部分の集計を一部報告し、これから発生する症例に役立つことを願って下記に報告することにした。


★★★抗生剤使用種類とHUS発症頻度★★★

 

  抗生剤種類
 例 数
 HUS発症例数
 HUS発症頻度
 ホスホマイシン
   (FOM)
 301
   28
   0.093
 セフェム系
  (CEPs)
  61
   12
   0.197
 ニューキノロン系
 
  57
    7
   0.123
 ペニシリン系
  (PCs)
   7
    1
   0.143
 テトラサイクリン系
 (TCs)
  11
    0
      ―
 マクロライド系
 (MLs)
   7
    4
   0.571
 アミノグリコシド
 (AGs)
   2
    0
      ―
 合   計
 
 446
   52
   0.117

註1.HUSの診断については小児腎臓学会での診断基準に準じ、完全・不完全を含む
註2.抗生剤の使用は発病3日以内に使用した症例を選んだ。

以上の集計については、例数が少なく有意の差は認められないが、取りあえずセフェム系の薬剤を避けることが望ましいと思われるので、取り急ぎの抗生剤使用に当たっての意見とする。また、某病院ではFOM(含 po or IV)の使用のみで取り扱った60例以上において、1例もHUSの発症を認めていないようであった。ただし、種々の条件を含むと思われるので強調は出来ないが、 まず、FOM(含 po or IV)の使用で治療開始すること を薦めたい。

大阪府医師会集団下痢症対策本部
大阪府救急医療情報センタ−