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目 次
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ごあいさつ
まえがき
付録1・・京都府医師会脳卒中登録事業実施要領、
脳卒中患者登録票(通知表兼用)
付録2・・インターネット上の主なマルチメディア教科書
付録3・・全国医療情報システム連絡協議会の概要
日本医師会長
村 瀬 敏 郎 殿
平成6年7月14日、貴職から医療システム研究委員会に諮問のありました「医師と患者の人間関係の醸成を基盤に、かかりつけ医機能の支援、病診連携の推進、医療と福祉の連携等、地域医療充実のための医療システム・情報システムの現状分析と今後の対策」につきまして検討し、結果を報告書として取り纏めましたので提出いたします。
医療システム研究委員会
委員長 開原 成允
副委員長 山崎寛一郎
委 員 飯塚 弘志
委 員 岡本 公男
委 員 小川 直宏
委 員 島 千加良
委 員 菅谷 忍
委 員 田代 祐基
委 員 早川 道雄
委 員 古田 雄彦
委 員 美川 隆造
委 員 村上 秀一
委 員 師岡 孝次
(五十音順)
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これは、医療システム研究委員会の報告書であるが、その形式は通常の報告書と異なり、物語となっている。このような形式で報告書を作成した理由について、一言付記しておきたい。
一般に委員会報告書の役割は、会長の諮問に応え、現状を分析し、問題点を把握し、解決策を提言することであろう。こうした報告書の内容が意味を持つのは、これらの解決策が実際に実行可能なものであり、また実行された後に事態が改善される場合である。しかし、通常の報告書の形式で書かれた場合の問題点の第1は、解決策が抽象的で実行された後にどのように変化が起こるのかが予測し難い場合が多い。内容が新しい技術に関係している時は、上記の問題は特に深刻である。技術そのものがまだ理解されていない上に、それを利用した時にどのような状況になるのかは技術を知らない場合には、中々頭に描けない。例えば、ここで問題になっている情報システムにしても、「情報システムを作るべきである。」という提言をしたとしても、それを作ったことによって、どのような事態になり、何が改善されるのかが具体的に描けなければ、この提言は全く受け入れられないであろう。
また問題点の第2は、通常の報告書の形式では、実現するための過程が書かれていないため、どのように実行して良いかがわからないことである。こうした改革は、現状との連続性を持ったものでなければならない。如何に理想的な改善案であっても、現状から連続していることが示されていなければ実行は不可能であろう。
われわれ委員会は、上記の問題点を感じたため別の表現方法を模索していたが、本吉常任理事の理解と示唆を得て、これに代わる最も適した表現法として物語の形式をとることとした。物語は時を2005年にとったが、これは決してSFではない。SFでない理由は、この物語が現在各医師会で行われている様々な試みの延長線上にあるからである。見開き左頁の【物語】と現実との関連は、すべて見開き右頁にある【注釈】の形で示してあるので、それと併せ読むことにより、なぜこのような状況が2005年に生まれるのかが明らかになるであろう。即ち、改革によって起こる状況とそれに至る過程をこの形式で具体的に示しているのである。
しかし、この物語を読んで、それでもこれは2005年には到底実現しないSFだと感じる人もいるかもしれない。また、それとは全く逆に、このようなことはいずれも現在も充分可能なことで、これを改めて物語にすることなど全く意味がないという人もいるかもしれない。委員会としては、このいずれもある意味では正しいと思う。もし、「SFだ」と感じる人がいれば、それはこのような問題を社会的問題として捉えているからである。社会的問題という意味は、人間としての心理的受容度、経済性、法律などを含めた総合的問題として考えるということであり、そう考えるとまだまだ困難があると感じるのであろう。もし、「現在でも可能で当たり前のこと」と感じる人がいれば、それはこの問題を技術論で考えているからである。技術的にみればここに書いてあることは当たり前のことばかりであり、一部の人は今でも日常のこととして使っている。
しかし、本委員会は、このいずれの立場の人もまた正しくないと思う。現実の世の中は技術論だけでは動かないことは確かである。しかし、だからといって、技術がいつまでも普及しない訳でもない。技術の進歩と同様にその普及も急速に進んでおり、それに接していない人はそれに気が付かないだけである。この両者を見極めつつ、将来の姿を探るには、現在小さな規模で行われている試みを調べてみることである。その中に将来の姿のヒントがある。この物語は最初に書いたように、このヒントに立脚して組み立ててある。従って、この物語は2005年の医療のかなり現実に近い姿であると信じている。 しかし、この物語の姿を実現するには、強力なイニシアティブまたはリーダシップも必要である。そのことも物語に組み込んではあるが、このリーダシップが今後10年の間に医師会員によって発揮されることを本委員会は強く望むものである。